硬くコリコリしたニキビができた経験はありませんか?
いつもなら2~3日でキレイに治るのに、いつまで経っても腫れて気になって仕方がない…
それは「しこりニキビ」かもしれません!
実はニキビはでき始めから悪化した状態になるまで、様々な段階があります。
しこりニキビはその中でも炎症がひどく悪化したもの。
自己流で安易なケアをするのはとても危険です。
ここではしこりニキビの原因と正しい対処法について解説していきます。
そもそも「しこりニキビ」って何?
ニキビはいきなりしこりニキビになるわけではありません。
最初は白くポツンとした「白ニキビ」から始まります。
白ニキビは毛穴に皮脂が詰まった状態なので、洗顔するだけでキレイになることもあります。
ところが洗顔しても毛穴に皮脂が詰まったままだと、空気に触れることで酸化して黒く変色してしまいます。
よく鼻に黒いポツポツができますが、これもその一種。
「黒ニキビ」です。
こうなると気になって、爪で黒くなった部分を潰すことで押し出そうとしたり、ピンセットでつまんで出そうとする人もいますが、実はこれが危険。
間違った対処法で肌を傷つけ、炎症を起こしてしまいます。
これが赤く腫れたニキビ「赤ニキビ」です。
するとこの炎症から回復する過程でニキビに膿が溜まり、「黄ニキビ」ができます。
「しこりニキビ」はこの黄ニキビの後にできる、いわばニキビの最終段階です。
硬いしこりができて、皮膚の中のコラーゲンなどを破壊してしまうので、ニキビ跡も残りやすいです。
しこりニキビが出来る原因は?
私たちの肌は本来、毛穴から分泌された皮脂は洗顔できれいに洗い流されていくようになっています。
初期の白ニキビであれば自分でも気づかないうちに治ってしまいます。
ところが様々な理由で皮脂が詰まると、しこりニキビへと発展し、最悪の場合、クレーターのようなニキビ跡が残ってしまうことがあります。
ニキビを潰すような危険な対処法でかえって悪化させてしまうこともありますが、この他にも原因があります。
便秘は女性に多い症状ですが、体外に排出されるべき便がいつまでも腸内に留まっていると、老廃物が蓄積されて体中に毒素が巡ってしまいます。
するとこの毒素を皮膚から排出しようとするため、ニキビができやすく、できたニキビは炎症を起こしやすくなります。
また、不規則な食生活や睡眠不足などでホルモンバランスが乱れると、皮膚の生まれ変わりの機能である「ターンオーバー」が滞るようになります。
古い角質がいつまでも残っていると毛穴が詰まりやすくなるので、しこりニキビもできやすくなるというわけです。
さらに血行不良もしこりニキビをまねく原因です。
冷え性の人や運動不足の人は体を温める努力をしましょう。
しこりニキビは潰すと早く治る?
炎症を起こしたニキビを見るとついいじりたくなりますが、潰すのはとても危険です。
しこりニキビに限らず、たとえ初期の白ニキビでも、潰すことは悪化をまねく行為です。
自己流でつついたり爪で押し潰したりすると、かえって炎症を悪化させてしまう危険性があるので、潰してはいけません。
むしろ治りが遅くなり、跡が残りやすくなります。
セルフケアの失敗例:軽い気持ちでニキビを潰したら激痛で救急病院に!
大きなニキビが痛くてたまらず、軽い気持ちで潰したことからとんでもない事態を引き起こしてしまった事例があります。
この女性は眉毛のあたりにできたニキビがあまりに痛むので、つい潰してしまったそうです。
これで良くなるかと思ったのもつかの間、瞬く間にニキビが熱く破裂しそうな感覚に襲われ、みるみる腫れあがってしまいました。
いてもたってもいられず、慌てて救急外来を受診したところ、それはニキビではなく「蜂巣炎(ほうそうえん)」という感染症だったそうです。
幸いにも適切な治療で完治しましたが、蜂巣炎は細菌性の感染症で、臓器不全を起こしたり死に至ったりすることもある恐ろしい病気。
ニキビと間違えやすいのですが、このような勝手な思い込みから悪化させてしまうこともあるので、ニキビを潰すのはご法度です。
しこりニキビを潰すと跡が残る
しこりニキビのしこりの正体は、ニキビの中の傷を治すために作られる繊維組織です。
炎症がひどいと繊維組織が過剰に作られてしまうこともあるので、腫れあがったようなしこりになってしまうこともあるのですが、ニキビが回復していくにしたがって、自然に平たんに治癒していくものです。
しこりができたからと、あわてて潰すのはむしろ危険な対処法です。
しこりニキビを早く治そうと潰すとかえって深い傷をつけ、ニキビ跡が残ったりケロイドになったりすることもあります。
しこりニキビは刺激を与えないようにすることが大切です。
しこりニキビの正しいケア方法
しこりニキビは便秘やホルモンバランスを改善することで予防が可能です。
まずはニキビができないように、不規則な食生活や睡眠不足を解消し、便秘と血行不良を改善しましょう。
もしできてしまった時は、皮膚科で治療することもできます。
皮膚科では古くなった皮膚を薬剤で落としていくケミカルピーリングと内服薬を並行した対処法が一般的です。
どんなに気になっても、潰すとかえってニキビ跡になりやすくなり、さらに悪化させてしまう危険性もあります。
「触らない」「皮膚科に行く」の2つが大事です。
しこりニキビを潰すのは危険!正しい対処法でニキビ跡を残さず治そう
腫れて痛いしこりニキビですが、潰すことはかえって危険であることがわかりましたね。
目立つので少しでも早く治したいかもしれませんが、その場の思い付きで無理やり押しつぶしたりすると、かえってニキビ跡になってずっと後悔することになるかもしれません。
危険な自己流ケアはやめて、ニキビができにくい体調に整えるとともに、正しい対処法でケアしていきましょう。