ニキビは顔にだけ出る吹き出物ではありません。
二の腕や胸に出る人もいれば、背中ニキビに悩む人も。
服を着ていれば気付かれないと言っても、水着になれば人目に付きますし、痒くなることもあるので不快でしょう。
ここでは、背中ニキビの原因を詳しく解説し、治し方やケア方法、対処方法までお伝えします。
悩んでいる人はぜひこの記事を参考にして、つるすべ背中を取り戻しましょう。
顔と原因となる菌が違う
ニキビの原因はアクネ菌というのは広く知られているところですが、背中ニキビを始めとする体のニキビはマラセチア菌が原因です。
常在菌の一つであるマラセチア菌は、皮脂をエサにして増殖する真菌です。
体は下半身より上半身に皮脂腺が多く、背中では特に背骨周辺と脇周辺に集中しています。
マラセチア菌が皮脂を食べて毛包の中で増えることで炎症が起き、背中ニキビとなるのです。
このように、マラセチア菌が原因で背中を始めとする体にできるニキビは、マラセチア毛包炎と呼ばれています。
また、炎症が起きやすくなるのは、春から夏にかけての汗をかきやすい時季です。
さらっとした汗ならともかく、暑さなどにストレスを感じてかく汗には皮脂が多く含まれます。
さらに、そういうときの汗はさらっとしておらず、蒸発しにくいこともあって、放置すると毛穴が詰まって炎症が起きるのです。
ホルモンがニキビの発生を左右する
様々な原因によって皮脂の分泌量が決まります。
中でも、最も大きく影響するのが、男性ホルモンです。
男性ホルモンの分泌が多いと、皮脂腺が発達しやすかったり、皮脂の分泌量が増えたりします。
女性でも月経前の黄体期になるとニキビが出やすくなります。
これは、皮脂の分泌量を増やすプロゲステロンというホルモンが出るためです。
いらない角質が剥がれずに毛穴が塞がると
角化異常が原因となって背中ニキビができることもあります。
角化異常とは、角質が厚くなる状態のことです。
毛穴が塞がってしまうので、ニキビが発生しやすくなります。
つまり、ターンオーバーが乱れてしまっている状態ということです。
乾燥が原因のことも
背骨周りにできた背中ニキビはマラセチア菌が原因かもしれませんが、他の部分に多くできている場合、乾燥が原因とも考えられます。
背中はそうそう乾燥する部位ではないものの、極度の乾燥肌の人や日焼けによって乾燥してしまった人などは可能性があります。
また、日焼けで肌の防御反応が起こるので、角質が厚くなって角化異常を起こす可能性も否定できません。
日々の生活習慣がニキビを作っているかも
不規則な生活を送っていると、ホルモンバランスが崩れたり、ターンオーバーが乱れたりするので、背中ニキビができやすくなります。
脂っこい食事や暴飲暴食が続く人や慢性的な睡眠不足が続いている人は、注意が必要です。
イソプロピルメチルフェノールで殺菌して
背骨中心に背中ニキビが頻発している人は、マラセチア菌が原因かもしれません。
この場合の治し方は、マラセチア菌を殺菌してくれるイソプロピルメチルフェノールの塗布が有効です。
例えば、「メンソレータムアクネス25メディカルミストb」はイソプロピルメチルフェノールだけでなく、アクネ菌も抑えるサリチル酸も配合されているので、よりニキビに効果的です。
背中に吹きかけやすいミストタイプで、できたばかりのニキビにも炎症が進んだニキビにもしっかり働きかけます。
これでも良くならない場合は、化膿性皮膚疾患薬の「クロマイ-N軟膏」を使ってみるといいかもしれません。
市販薬で唯一抗生物質を使った軟膏となっています。
すすぎ残しがないよう気をつけよう
背中ニキビの対処方法は、薬などによる治療が有効ですが、毎日の生活で気をつけたいことは多くあります。
例えば、シャンプーやコンディショナー類のすすぎ残しは、ニキビの要因になり得ます。
頭を洗った後に体を洗うなどして、刺激となる成分を皮膚に残さないようにしましょう。
洗剤なども見直してみて
刺激となるのは、衣類やその衣類に使用する洗剤等の可能性もあります。
肌に刺激となるのは基本的に化繊で、界面活性剤をベースにする洗剤や柔軟剤も刺激的です。
酵素や漂白剤配合の洗剤が肌を傷つけていることもあるので、注意が必要です。
擦るのは厳禁!優しく余分な皮脂を落として
背中ニキビのケア方法は、優しく洗うのが基本です。
皮脂が詰まっていることを考えると、ついボディブラシなどで強く擦りたくなるかもしれませんが、ニキビ跡の原因になりかねません。
特に、炎症を起こしているときは泡立てネットで石けんなどを泡立ててから、手で優しく洗うといいでしょう。
スクラブでスペシャルケア
背中ニキビができやすい人は、体を洗うときにスクラブで角質除去をするケア方法も効果的です。
塗らしたタオルの真ん中にスクラブ剤を乗せて、ニキビのできやすい箇所を軽く擦ります。
タオルは肌に優しいガーゼタイプが良く、スクラブの頻度は1週間に1度以下で構いません。
また、ニキビができているときはかえって悪化させたり潰れたりして良くないので、控えてください。
背中ニキビができやすい生活を送っていませんか?
背中ニキビは皮膚科などで、保険治療が可能です。
医師に治療してもらうのが最も安心な方法であることは頭に入れておきましょう。
ただ、ここで紹介した背中ニキビの原因やケア方法などを知ることによって、ニキビを防ぐことができる可能性があります。
ニキビができやすい人は、日頃の生活習慣などを見直してみてはいかがでしょうか。