様々な皮膚疾患の治療に用いられる「リンデロン-VG軟膏」。
ニキビ専用の治療薬ではないものの、「ニキビが早く治った!」「リンデロン最強!」などといった口コミを多く見かけます。
そんな話題のリンデロン-VG軟膏は、本当にニキビを治すことができるのか、効果を検証してみました。
ニキビが治るまでの期間や効果的な使い方、副作用についても併せて解説していきます。
リンデロン-VG軟膏とは?
リンデロン-VG軟膏は、炎症を抑えるベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド)と抗菌作用のあるゲンタマイシン硫酸塩(抗生物質)の配合剤で、皮膚の赤み、腫れ、かゆみなどの症状を改善します。
通常、細菌感染をともなうか、そのおそれのある湿疹・皮膚炎や乾癬などの治療に用いられます。
ウイルスや真菌などの感染による炎症には原則用いられません。
また、治りが遅くなるおそれがあるので、皮膚潰瘍や重いやけど・凍傷には用いられません。
強さのランクは、Ⅲ群.強い(Strong)に該当します。
リンデロン-VG軟膏の概要
薬効分類名 | 皮膚外用合成副腎皮質ホルモン・抗生物質配合剤 |
性状 | 白色~微黄色の半透明のなめらかな半固体で、においはない。 |
容量 | 5g, 10g (チューブ),200g (瓶) |
貯法 | 遮光・気密容器・室温保存 |
有効成分 | ベタメタゾン吉草酸エステル 1.2mg ゲンタマイシン硫酸塩 1mg (力価) (1g中) |
ニキビを本当に治すことができるの?
ニキビの種類や症状の程度にもよりますが、軽度の症状であればリンデロン-VG軟膏で治すことができます。
赤みや腫れが比較的軽度で、多少の痛みを伴うニキビに使ってみたところ、2~3日で赤みが引いていきました。
ニキビが完全に治るまで1週間ほどかかりましたが、ニキビ跡が残ってしまうこともなく、きれいに治せました。
しかし残念ながら、「黄ニキビ(化膿ニキビ)」まで進行してしまうと、リンデロン-VG軟膏を使用しても改善できない場合があります。
赤ニキビよりも治療期間が長くなってしまうのはもちろん、ニキビ跡も残りやすくなるので注意してください。
なお、ニキビの中でもかなり症状が重い「紫ニキビ(嚢腫、結節性ニキビ)」をセルフケアだけでなんとかすることは、ほぼ不可能です。
この状態まで悪化してしまった場合は、できるだけ早く病院に行きましょう。
どのくらい使えば効果が出るの?
個人差があるので一概には言えませんが、ニキビの症状が軽い場合は、1週間ほどで治すことができると思います。
たいていの場合、およそ2~3日でニキビの腫れや痛みが緩和され、赤みも徐々に目立たなくなっていきます。
ただし、いくらリンデロン-VG軟膏の効果が優れていても、さすがにたった1日でニキビを治すことはできません。
また、リンデロン-VG軟膏は市販薬に比べて効き目が強く、その分副作用が出やすい面もあります。
もともと強さランクも上のほう(効き目が強い医薬品)なので、短期間の使用にとどめるようにしましょう。
なかなか症状がよくならないからといって、安易な自己判断で大量に塗ったり、長期連用するのは危険です。
リンデロン-VG軟膏の効果的な使い方
コットンやガーゼを使ってパックすることで、リンデロン-VG軟膏の効果をさらに高めることができます。
ニキビを早く治す方法、その名も「リンデロンパック」!
ニキビとその周辺部分を覆うようにリンデロン-VG軟膏を塗り、その上からコットンを押し当てて、そのまま寝るだけです。
ニキビがちょうど隠れるくらいの量が目安となります。
もちろんそのまま塗っても十分効果が期待できますが、塗り方をほんの少し工夫するだけで、より高い治療効果が期待できます。
超簡単なのに即効性があるので「ニキビや吹き出物を早く治したい!」という方は、ぜひ試してみてください。
リンデロン-VG軟膏の副作用
リンデロン-VG軟膏の主な副作用として、皮膚刺激感、潮紅、皮膚炎、発疹、接触性皮膚炎、皮膚の感染症などが報告されています。
このような症状に気づいたら、直ちに使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
短期的に使用するのであれば、それほど副作用を心配する必要はありません。
しかし、そもそもリンデロン-VG軟膏の作用の強さは、安心して使用できるものではないので、多少のリスクを伴います。
まぶたや目の周り、唇など、顔の中でも特にデリケートな部位への使用は避けましょう。
なお、長期連用する場合には、必ず医師又は薬剤師に相談してください。
おわりに
一度できるとなかなか治らないだけでなく、しつこく繰り返す「大人ニキビ」。
リンデロン-VG軟膏を実際に使ってみたところ、本当にニキビを治すことができました。
ニキビの腫れや痛みは2~3日で改善することができ、赤みもすぐに目立たなくなりました。
さすがに1日で治すのは無理でしたが、1週間ほどでほぼ完治したので、かなり効果があると思います。
しかしその反面、市販薬より効き目が強い分、副作用があらわれやすいというデメリットもあります。
なお、顔やデリケートゾーンなどといった、皮膚が薄い部位への使用は不向きとされています。
長期連用しなければ副作用の心配はそれほどありませんが、多少のリスクがあるので注意してください。
ニキビ跡を残さずきれいに治すためには、症状が軽いうちに治療を始め、ニキビの悪化を防ぐことが大切です。
リンデロン-VG軟膏を使用しても症状がよくならなかったり、悪化してしまった場合には、できるだけ早く病院へ行きましょう。