思春期に大量に発生したニキビにうまく対応するができず、気付いたら酷いニキビ跡になってしまったという経験を持っている男性は多くいます。
あきらめている人もいるようですが、大人になってからでもニキビ跡を改善することは可能です。
ニキビ跡の原因と正しいケアを知り、対策を練りましょう。
ニキビ跡に悩まされることなく、日々をより充実させることができるかもしれませんよ。
ニキビ跡の原因とは?
「ニキビ跡」と一言で言っても、幾つか種類があり、それぞれ原因は異なります。
まず、「赤みのあるニキビ跡」は、ニキビの炎症が起きている箇所に増える毛細血管が透けて見えている状態です。
次に、「茶色のニキビ跡」があります。
これは、メラニン色素が沈着してしまっている状態です。
紫外線やニキビの炎症によって皮膚の細胞が傷付けられると、肌は黒色のメラニンを生成し皮膚を守ろうとします。
この色素がそのまま残り、茶色のシミのようなニキビ跡になってしまうのです。
また、「凸凹のニキビ跡」はクレーター肌、みかん肌とも呼ばれています。
見た目が凸凹し、肌の質感もゴワゴワしていてニキビ跡としては最も重症なのですが、ニキビ跡に悩む多くの男性はこの状態です。
皮膚は大きく分けると真皮と表皮と2つに分かれています。
表皮は表面から角質層、顆粒層、有棘層、基底層とさらに4つの層に分かれ、その下に真皮があります。
ニキビができたときに、体質や遺伝的要素の他に、ニキビをつぶすといった間違ったケアによってニキビの炎症が悪化し、この一番深い所にある真皮までダメージを受けた場合、皮膚が陥没し、クレーター肌になります。
赤みがあるニキビ跡と茶色のニキビ跡は肌のターンオーバーによって、やがて薄くなっていきます。
ターンオーバーとは、新しい皮膚が下から押し上げられ、古い皮膚は剥がれ落ちる一連の流れのことですが、このターンオーバーが正常でないと、ニキビ跡が残り続けたり、新たなニキビができたりしてしまうのです。
ですから、ターンオーバーを正常に整えることで対処できます。
一方、凸凹のニキビ跡は残念ながら自力で完全に治すことは難しいです。
皮膚科でのレーザー治療は効果がありますが、かなりの費用がかかります。
しかし、完全に治せないとしても、肌の状態を良くして目立たなくすることは可能です。
実際、正しいスキンケアで凸凹が改善されたことを実感している人は大勢います。
つまり、肌を正しくケアし、ターンオーバーを正常化することがニキビ跡改善に欠かせない要素ですし、お金のかからない治し方でもあるのです。
ターンオーバーを正常にするには?
ターンオーバーには十分な水分が必要なのと共に、皮膚を清潔に保つことが大切です。
加えて、皮脂の過剰分泌を抑えることも重要になります。
肌は皮脂によって自分の肌を守っていますので必要不可欠な物質です。
しかし、この皮脂が過剰に分泌されると、角栓がつまり新たなニキビの原因になったり、皮脂が酸化して肌に悪影響を与えターンオーバーを邪魔したりします。
ですから、洗顔や十分な水分補給、保湿をすることに加えて、皮脂の過剰分泌を抑えることがターンオーバーを正常にする鍵になります。
優しい洗顔を心掛ける
ニキビ跡を早く失くしたいと思って、ゴシゴシ顔を洗っていませんか?
過剰に洗顔すると、必要な皮脂や角質まで取れてしまい、逆効果になります。
ニキビケアに特化した洗顔料を使用し、たっぷりの泡で洗顔するようにしましょう。
また、古い角質を落とすピーリング作用がある洗顔料を試すこともおすすめです。
ただし、使いすぎは肌を傷付けるので、週に1、2度、ターンオーバーを促す程度に使用しましょう。
化粧水で十分な水分補給をする
洗顔後は乾燥肌になりがちですので、すぐに化粧水で水分補給する必要があります。
もし、十分な水分がないと、水分を補おうとして皮脂が過剰に分泌されてしまいます。
特に、男性は女性よりも肌の水分量が少ないので、より注意が必要です。
その際、メラニン生成の抑制や改善、炎症を鎮めるといったニキビ跡対策に役立つ「ビタミンC誘導体」が配合されたものを使用するとより早い効果が期待できます。
乳液やジェルで保湿する
化粧水だけでは保湿が十分でなく、補給した水分がどんどん蒸発してしまいます。
男性は女性よりも皮脂の量が多いので、油分が多いクリームを使うのは要注意です。
サラッとしている乳液やジェルを適量使用できます。
なお、乳液やジェルにも「ビタミンC誘導体」などニキビ跡に有効な成分が含まれるものがあるので、活用しましょう。
過剰な男性ホルモンの分泌は皮脂を増やす
男性ホルモンの分泌が過剰になると、皮脂の分泌も多くなります。
男性ホルモンの分泌を活性化させる原因の一つには「ストレス」があります。
趣味を持つなどして、自分を追い詰めないようにストレスと上手に付き合いましょう。
睡眠をよくとる
十分な睡眠をとることで、皮脂の過剰分泌が抑えられます。
また、ターンオーバーが正常になるので、良い睡眠はニキビ跡を早く薄くしたい方にとって欠かせません。
特に、夜10時から夜中2時までの4時間はターンオーバーが活発に行われる時間といわれています。
忙しい毎日の中で早く寝るのは難しいかもしれませんが、大切なニキビ跡対策になるので、心掛けましょう。
皮膚科で治療する
できるだけ早く治したい、或いは、自分では手に負えないほど酷い状態であると感じる場合、皮膚科・美容皮膚科に相談することをおすすめします。
ケミカルピーリングやレーザー治療など、クリニックではより高度な専門的な治療を受けることが可能です。
もちろん、費用の負担は大きくなりますし、治療直後は肌が赤くなってしまうということもあるでしょう。
それでも多くの人はニキビ跡が改善し、肌の調子も良くなったことを実感しています。
一度相談して、自分の肌の状態を知ったり、治療する場合の見通しなどを聞いたりしてから決定するのも良いかもしれませんね。
原因と対策を踏まえたら男のニキビ跡に対処することは可能!
男性のニキビ跡は、ニキビの炎症が悪化することで、色素が沈着したり、真皮までダメージを受けたりすることが原因です。
治し方としては、正しいスキンケアと皮脂の分泌を抑えることを意識した生活習慣でターンオーバーを正常にするといったことが挙げられます。
それでも治らない酷いニキビ跡や、また、早く治したい場合には皮膚科での治療が効果的です。
自分に合った治し方でニキビ跡改善に取り組んでいきましょう。