エスエス製薬は、かぜの症状に合わせて選べるエスタックイブシリーズから、のどの痛み・熱によく効く「エスタックイブTT」を、2017年8月1日(火)から全国のドラッグストア、薬局などで新発売しました。
「エスタックイブTT」の効果や特長、副作用などについて解説していきます。
【のどの痛み・熱に】エスタックイブTT
のどのつらい風邪症状へピンポイントに効果を発揮。
エスタック症状別ピンポイントシリーズの第3弾である「エスタックイブTT」は、風邪ののど症状(のどの痛み・熱)のことを考え処方設計された総合かぜ薬です。
特に風邪の「のど症状」がつらい方におすすめです。
のどの痛みや発熱を抑えるイブプロフェンと、のどの炎症をしずめるグリチルリチン酸のダブル配合で、つらい「のどの風邪」によく効きます。
エスエス製薬独自の技術「クイックアクション製法」により、イブプロフェンと酸化マグネシウム(胃粘膜保護成分)を同時配合。
イブプロフェンの溶出を速めるとともに、吸収を促進します。
持ち運びに便利なPTP包装です。
効能・効果
かぜの諸症状(のどの痛み、発熱、悪寒、頭痛、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、せき、たん、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和
用法・用量
次の1回量を1日3回、食後なるべく30分以内に水又はぬるま湯で服用してください。
年齢 | 1回量 |
---|---|
成人(15才以上) | 2錠 |
15才未満 | ×服用しないこと |
成分・分量(6錠/1日量中)・働き
成分 | 分量 | 働き |
---|---|---|
イブプロフェン | 450mg | 熱を下げ、のど等の炎症や痛みをしずめる。 |
グリチルリチン酸 | 39mg | のどのはれや痛みをしずめる。 |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | せきをしずめ、たんを切る。 |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | せきをしずめ、たんを切る。 |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 7.5mg | くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状をおさえる。 |
無水カフェイン | 75mg | 頭の重い感じをやわらげる。 |
酸化マグネシウム | 300mg | イブプロフェンの吸収を速め、胃粘膜も保護する。 |
- 添加物
- 無水ケイ酸、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、マクロゴール、D-マンニトール、ステアリン酸Mg、タルク、酸化チタン、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体
グリチルリチン酸とは?
グリチルリチン酸二カリウムは、カンゾウ(甘草)という生薬に含まれる成分のカリウム塩です。
優れた消炎作用を持つため、市販薬では、のどの痛みや腫れ(炎症)を鎮める目的で、かぜ薬やトローチなどに使用されています。
また、鼻粘膜や目の炎症を鎮める目的で、鼻炎薬や点鼻薬、目薬などにも幅広く用いられている成分です。
製造販売元
エスエス製薬株式会社
リスク区分
指定第2類医薬品
剤型・形状
白色フィルムコーティング錠
容量・メーカー希望小売価格
容量 | 希望小売価格 | JANコード |
---|---|---|
12錠 | 1,180円(税抜) | 4987300063002 |
24錠 | 1,880円(税抜) | 4987300063019 |
エスタックイブTTの特長
特長1
つらい「のどの痛み・熱」へピンポイントに効果を発揮。
のどの痛みや発熱を抑えるイブプロフェンと、のどの炎症を鎮めるグリチルリチン酸とのダブル配合で、つらい「のどの痛み」と「発熱」によく効きます。
特長2
独自の技術によりイブプロフェンの吸収を速める酸化マグネシウム(胃粘膜保護成分)を配合。
特長3
グリチルリチン酸がのどの炎症による腫れを抑制し、のどの痛みに効く。
使用上の注意
- [ してはいけないこと ]
- (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用・事故が起こりやすくなります。)
1.次の人は服用しないでください
- 本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
- 本剤又は他のかぜ薬、解熱鎮痛薬を服用してぜんそくを起こしたことがある人。
- 15才未満の小児。
- 出産予定日12週以内の妊婦。
2.本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないでください
- 他のかぜ薬
- 解熱鎮痛薬
- 鎮静薬
- 鎮咳去痰薬
- 抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(鼻炎用内服薬、乗物酔い薬、アレルギー用薬、催眠鎮静薬等)
3.服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください
(眠気等があらわれることがあります。)
4.授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けてください
5.服用前後は飲酒しないでください
6.5日間を超えて服用しないでください
[ 相談すること ]
1.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
- 医師又は歯科医師の治療を受けている人。
- 妊婦又は妊娠していると思われる人。
- 高齢者。
- 薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人。
- 次の症状(高熱、排尿困難)のある人。
- 次の診断(甲状腺機能障害、糖尿病、心臓病、高血圧、肝臓病、腎臓病、緑内障、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、呼吸機能障害、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満症)を受けた人。
- 次の病気(胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病 )にかかったことのある人。
2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、製品の説明書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
関係部位 | 症状 |
---|---|
皮膚 | 発疹・発赤、かゆみ、青あざができる |
消化器 | 吐き気・嘔吐、食欲不振、胃部不快感、胃痛、口内炎、胸やけ、胃もたれ、胃腸出血、腹痛、下痢、血便 |
精神神経系 | めまい |
循環器 | 動悸 |
呼吸器 | 息切れ |
泌尿器 | 排尿困難 |
その他 | 目のかすみ、耳なり、むくみ、鼻血、歯ぐきの出血、出血が止まりにくい、出血、背中の痛み、過度の体温低下、からだがだるい |
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
症状の名称 | 症状 |
---|---|
ショック(アナフィラキシー) | 服用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等があらわれる。 |
皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死融解症 | 高熱、目の充血、目やに、唇のただれ、のどの痛み、皮膚の広範囲の発疹・発赤等が持続したり、急激に悪化する。 |
肝機能障害 | 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。 |
腎障害 | 発熱、発疹、尿量の減少、全身のむくみ、全身のだるさ、関節痛(節々が痛む)、下痢等があらわれる。 |
無菌性髄膜炎 | 首すじのつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐き気・嘔吐等の症状があらわれる。(このような症状は、特に全身性エリテマトーデス又は混合性結合組織病の治療を受けている人で多く報告されている。) |
間質性肺炎 | 階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。 |
ぜんそく | 息をするときゼーゼー、ヒューヒューと鳴る、息苦しい等があらわれる。 |
再生不良性貧血 | 青あざ、鼻血、歯ぐきの出血、発熱、皮膚や粘膜が青白くみえる、疲労感、動悸、息切れ、気分が悪くなりくらっとする、血尿等があらわれる。 |
無顆粒球症 | 突然の高熱、さむけ、のどの痛み等があらわれる。 |
呼吸抑制 | 息切れ、息苦しさ等があらわれる。 |
3.服用後、次の症状があらわれることがあるので、このような症状の持続又は増強が見られた場合には、服用を中止し、製品の説明書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
症状 |
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便秘、口のかわき、眠気 |
4.5~6回服用しても症状がよくならない場合(特に熱が3日以上続いたり、また熱が反復したりするとき)は服用を中止し、製品の説明書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
エスタックイブTTのよくある質問(Q&A)
- Q 小児でも服用できますか?
- いいえ、15歳未満の方は服用しないでください。
- Q ピリン系ですか?
- いいえ、非ピリン系の風邪薬です。
- Q 緑内障の持病があるのですが、服用しても大丈夫でしょうか?
- 眼圧を上げる成分が含まれており、緑内障を悪化させるおそれがあるので、服用については医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
- Q 連用していいですか?
- 5日間を超えて服用しないでください。
- Q 服用後に車を運転してもいいですか?
- いいえ、服用後は車の運転をしないでください。
- Q 授乳中に服用しても問題はありませんか?
- 服用する場合は授乳を避けてください。
エスタックイブTTについてのまとめ
『エスタックイブTT』は、つらいのどの痛み、発熱などのかぜ諸症状に優れた効果を発揮する風邪薬です。
のどの痛みや発熱を抑えるイブプロフェンと、のどの炎症を鎮めるグリチルリチン酸とのダブル配合で、つらい「のどの痛み」と「発熱」によく効きます。
のど痛みがつらい風邪症状へ、ピンポイントに効果を発揮するので、特に風邪の「のど症状」がつらい方におすすめです。
エスエス製薬の独自の技術、クイックアクション製法によりイブプロフェンの吸収を速める酸化マグネシウム(胃粘膜保護成分)も配合されています。
私の場合、のどの痛みがつらい風邪のときは「ルルアタックEX」をよく飲んでいます。
「ルルアタックEX」は、第一三共ヘルスケアから販売されている総合かぜ薬で、炎症に効果的な2つの抗炎症成分を配合しています。
特にトラネキサム酸が、つらいのどの痛み・発熱にすぐれた効果を発揮します。
トラネキサム酸は炎症やアレルギー症状が起こっているときに、体内で異常増加している酵素(プラスミン)を抑えることで、口内やのどにおける痛み、腫れなどの症状を改善します。
のどの痛みや腫れ、口内炎に効果を発揮する「ペラックT錠」にも配合されている成分です。
しかし、新発売した『エスタックイブTT』は、残念ながらトラネキサム酸を配合していません。
その代わりに抗炎症成分であるグリチルリチン酸を配合しているので、のどの痛みや腫れを鎮める効果が期待できます。
正直なところ、トラネキサム酸とグリチルリチン酸を比較した際に、どっちの方がのどの痛みや腫れに効果があるのか判断しにくいです。
私個人の意見としては、トラネキサム酸の方が普段からよく使用していることもあり、のどの炎症を抑えるのが最優先であれば、「ルルアタックEX」を購入すると思います。
「ルルアタックEX」には、かぜによって消耗した体力の回復を促すビタミンB1と、のどや鼻などの粘膜を健康に保つビタミンB2を配合しています。
それに対して、『エスタックイブTT』はイブプロフェンの吸収を速めて、胃粘膜を保護する酸化マグネシウムを配合しています。
『エスタックイブTT』は胃にも優しいかぜ薬なので、胃粘膜が弱い(胃が弱い)方が服用するときは「ルルアタックEX」よりもおすすめです。
実際の効果(効き目)は、体質や相性などの個人差によって大きく異なってしまうため、飲んでみないとわからないのが本音です。
「ルルアタックEX」は個人的にも気に入っているかぜ薬で、お客様にも勧めやすいのですが、飲んだけど効果がなかったという相談をよくされます。
そのため、効き目がほとんどなかった(感じられなかった)という方は、『エスタックイブTT』を選ぶのも良いと思います。
自分の体に合ったかぜ薬を選ぶ(見つける)ことが、病院へ行かずに治すためには重要になりますね。
ただし、2~3日服用しても効果がない(症状が悪化した)場合は、すぐに病院へ行って医師に相談することが望ましいです。
そもそも、市販薬で治すことが難しいぐらい悪化していたり、インフルエンザなどの他の病気にかかっている可能性も考えられます。
風邪がひどくなってしまう前に、症状が悪化する前に早めに治すことが大切です。