「顎にニキビができたと思ったら全く治る気配もないし、しこりがあって触ると痛い」という経験がある方も多いのではないでしょうか。
このしこりを伴ったニキビ、普通のニキビとは違ってなかなか治りません。
そこで今回はそもそもなぜしこりのあるニキビができるのか、そして顎にニキビができてしまう理由はなんなのかについて徹底解説していきます。
なぜしこりのあるニキビができるのか?
しこりのあるニキビは、普通のニキビの炎症が長引くことで出来てしまいます。
ニキビの炎症が長引くと肌のコラーゲンやエラスチンが次々と破壊されてしまいます。
これを自力で修復しようとして細胞が増殖すると、しこりを伴ったニキビになってしまうのです。
つまりニキビの中でも炎症がひどい部類に入るのが、しこりニキビなのです。
既にあるニキビを自分で潰してしまう、早く治そうと洗顔の時に強くこすってしまう、ふとした瞬間に触ってしまう、などによってニキビが悪化してひどく炎症を起こしてしまいます。
これらの原因は自分の意識次第でなくすことができるものなので、ニキビをしこりニキビに変えてしまわないよう日頃から注意しておきましょう。
顎にしこりニキビができやすいのはなぜ?
しこりニキビは「自分でニキビを潰してしまった」というように自分でニキビに刺激を与えてしまう場合以外にも、出来てしまうことがあります。
このような自分のせいではなく出来てしまうしこりニキビは、特に顎にできやすいと言われています。
それは顎が他の部位に比べてホルモンの影響を受けやすい部位であるからです。
女性の方が「生理前になるとしこりのある顎ニキビが増えてしまう」というのは、このような理由だったのですね。
ホルモンバランスが乱れると、皮脂分泌を促す男性ホルモンが過剰に分泌されてしまうことでしこりニキビができてしまうのです。
さらに顎にしこりニキビができてしまう理由はもう1つあります。
それは、腸内環境の乱れです。腸内環境が乱れると老廃物を腸内だけにとどめておく事ができず、老廃物が血液中にまで流れ出てしまいます。
すると皮膚からも老廃物が流れ出し、それによって既にある顎ニキビが悪化してしこりニキビへと進化してしまうことがあるのです。
ニキビじゃない可能性も?
しこりのあるニキビと間違えやすいものに、「粉瘤」というものがあります。
粉瘤は良性の腫瘍の1つと言われていて、しこりのあるニキビと同様にクリクリとしたしこりがあります。
粉瘤は放っておくと大きくなってしまったり、化膿して腫れ上がってしまうことがあるので早めに皮膚科を受診したほうがいいのですが、ニキビと見分けるポイントは2つあります。
1つ目は皮膚表面に黒い穴があいているかどうかです。
粉瘤の場合は皮膚表面に開口部と呼ばれる穴が開いていますので、これがあるかどうかで粉瘤かニキビかを見極めましょう。
2つ目は、しこりを手でつまむことができるかどうかです。
粉瘤は毛穴の一部の組織が皮膚の奥深くで袋状になっていることがしこりの原因なので、しこりを手でつまむことができるのです。
しこりのある顎ニキビはどうやって治す?
一度顎に出来てしまったしこりのあるニキビは、なかなか治らないと言われています。
ですが肌のケアや生活習慣の見直しなどによって、時間はかかりますが治すことはできます。
まず肌のケアについてですが、顎は洗顔の時についつい見落としてしまいやすい場所ですので、きめ細かい泡を優しく当てるようにして丁寧に洗顔をするように心がけましょう。
そして洗顔が終わったらたっぷりの化粧水で肌に潤いを与え、それに保湿クリームなどで蓋をしてあげることで肌が乾燥しないようにすることも大切です。
次に生活習慣の見直しについてですが、糖質や脂質を多く含む食事を避け野菜をしっかりと摂ることで血液をサラサラにするようにしましょう。
血液がドロドロですとニキビの炎症がひどくなってしまう可能性があるので注意が必要です。
また、顎ニキビはホルモンバランスの乱れによって出来やすいのでホルモンバランスが乱れないような生活を送ることも肝心です。
ホルモンバランスが乱れないようにするには、まず良質な睡眠を十分にとることが欠かせません。
脳と体を休めることによってホルモンバランスが整えられますし、肌の新陳代謝であるターンオーバーの周期も改善することができます。
女性ホルモンは睡眠と深い関係性があると言われているので、夜更かしは控えて早めに寝るようにしましょう。
そして体の冷えを避けることもホルモンバランスを整えることに役立ちます。
体が冷えていると血液の巡りが悪くなり、ターンオーバーが正常に機能しないのです。
ゆっくりお風呂に入る、靴下をしっかりと履いて足を冷やさない、温かいお茶を飲むようにするなど体を中から暖めるような生活を心がけましょう。
しこりニキビになる前に早めに皮膚科へ!
肌のケアをしっかりして、生活習慣も改善したのになかなか治らないという場合や、本当にこれがニキビなのかはっきりとわからないというような場合には皮膚科を受診するようにしましょう。
また、しこりのあるニキビになってしまうと皮膚科の薬を使用しても完治するまでにかなりの時間がかかってしまうので、早めに皮膚科を受診する、市販の薬を使うなどして炎症を悪化させる前にニキビを治すことも大切です。