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粉瘤

絶対に手術は必要?粉瘤の治療方法や治療費が気になる

皮膚に出来た盛り上がった凹凸状のもの、触ると中に塊のようなものがあるものの、できもの自体はやわらかく痛みはない、皮膚にそんな症状がある場合、それは粉瘤かもしれません。

粉瘤とは、皮膚の下に出来た袋状のものに、古い角質や皮脂が溜まって出来るおできのようなものです。

大きさは1~2cmであることが多いのですが、だんだんと大きくなってしまう人もいます。

粉瘤が出来る原因とは

粉瘤が出来る原因というものはよくわかっていません。

わかっていることは、老若男女誰にでもなるということと、身体中どこにでも出来るということです。

なぜ体中に出来る可能性があるかというと、粉瘤は表皮によって作られているからです。

皮膚は、表皮・真皮・皮下組織から成り立っていますが、一番表面にあるのが表皮です。

表皮は細胞分裂を繰り返し、角質層となり、最後には垢となって体の外に剥がれ落ちていきます。

ところが、皮膚の下で表皮の袋が出来てしまい、その袋の中に古い角質や垢が落ち込んでしまうのです。

袋の中に入ってしまった角質や垢は自然に出ることが出来ないので、段々と溜まっていきます。

それが粉瘤です。

つまり、粉瘤の中に詰まっているのは古い角質や垢であるために、体に悪影響を及ぼすものではありません。

粉瘤は良性腫瘍と呼ばれているのはそのためなのです。

たくさん溜まって炎症を起こすと厄介

粉瘤はごく小さな大きさであれば、日常生活に支障を及ぼすことはありません。

色も肌色で、触っても痛みなどがないため、気付かなかったり放置していたりする人も多くいます。

問題となるのは大きくなって炎症性粉瘤となったときです。

毛穴の奥に粉瘤が出来た場合、毛穴から細菌が入り込み中で炎症を起こすことがあります。

この場合、毛穴から白いペースト状のものが飛び出てきます。

また、毛穴がない場合でも、背中やお尻など日々の生活で圧迫されやすい場所では、粉瘤が大きくなるとやがて中の袋が破裂して、皮膚の内部で炎症が起こることもあるのです。

まず大変なのが、白いペースト状のようなものが飛び出してきた時の臭いです。

もともと粉瘤には、古くなった角質や垢が中に入っているのですが、老廃物として本来であれば排出されなければならないものなので、臭いもキツイと言われています。

例えるならば、生臭く、一日中靴をはいて歩き回った後の靴下の臭いと表現する人もいます。

次に炎症による痛みです。

粉瘤が破裂して飛び出してくるほど大きくなっている場合は、同時に炎症を起こしていることがほとんどです。

毛穴を通して中の膿をすべて出し切れば痛みの治まりも比較的早いのですが、皮膚の下で破裂してしまっている場合、粉瘤のまわりの細胞も炎症を起こしていることが多く、痛みや発熱を伴ったりすることもあります。

このように炎症がひどい場合は、抗菌剤や鎮痛剤をつかった治療が必要となり、治療が長期化するのです。

根治を目指すなら手術

粉瘤の治療方法はいくつかあるのですが、根治を目指すためには手術しか方法はありません。

袋そのものを取り除かないと、また再発してしまうからです。

粉瘤は保険適用となる疾患です。

そのために、治療費が高額になるという事はないのですが、粉瘤の状態によって治療費は大きく変わってきます。

炎症などの症状が出ていない場合、粉瘤の手術は10~20分程度の日帰りで行います。

局所麻酔を施した後、くり抜き法や小切開摘出術といった方法で袋ごと切除するのです。

粉瘤は、切除さえしてしまえば再発するという事もありません。

術後の経過が順調であればそのまま完治となります。

もし炎症をともなう症状が出ている場合は、すぐに手術が出来ないこともあります。

表面にあるしこりが小さくても、皮膚の下にある袋は思ったより大きいことも多く、手術をするためにはまず中の膿をすべて取り除いて炎症を抑える必要があるからです。

膿を取り出すときは、かなりの激痛を伴います。

麻酔をしてくれても、炎症がひどいとあまり麻酔が効かないことも多いのです。

奥にある膿まで絞り出す必要があるので、日を改めて何回か通院し、医師に絞り出してもらうこととなります。

炎症が無事に収まってから、一般的な手術による切除となるのです。

治療費は通院回数によって大きく変わる

小さな粉瘤であれば、初診から完治まで2週間ほどです。

傷口も小さく、縫合による傷跡はほとんど目立ちません。

手術による傷口が塞がれば治療は終了します。

かかる治療費も、保険適用なので15,000円ほどで済みます。

一方、ひどい炎症を起こしている場合は、まずは通院にて膿を出し、炎症を抑えるために抗生物質などを服用して治療していきます。

2~3回で膿を出し切ることが出来る場合もあれば、1か月ほどかけて膿を出さなければならない人もいて、治療を始めてみないとわからないのです。

粉瘤が大きくなれば手術費用も上がりますが、基本的には日帰り手術が可能なのでそれほど高額にはなりません。

通院と手術費用を含めて30,000円程度が目安になると考えればいいでしょう。

粉瘤は良性腫瘍だからと放置せず、早い段階で治療をした方が、体への負担も費用も軽くなるのです。

粉瘤は症状がなくても治療をした方がいい

皮膚に出来たしこりのようなものは、皮膚の内部に垢が溜まって出来た粉瘤かもしれません。

放置しておくと、袋の中に垢がどんどん溜まり、やがて炎症を起こして破裂することもあります。

中に溜まっている垢は強い臭いを発し、炎症が進むと痛みを伴います。

根治するには手術が必要ですが、炎症や痛みといった症状が出ないうちに手術した方が、体の負担も費用も軽くて済むのです。

粉瘤は早めの治療が大切です。

この解説記事は登録販売者の監修の下、制作しています。
(監修:ひかり薬局編集長、登録販売者)
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