「青春のシンボル」と言えばニキビ。
思春期の頃から顔に現れ、隠すことも出来ないで恥ずかしい思いをした経験があるのではないでしょうか。
鼻ニキビは顔の真ん中で目立って隠しようがなく、特に困りますよね。
美容の面でも重大問題のニキビ、原因をご存知でしょうか。
原因がわかれば自ずと対処方が見えてきます。
今回は鼻ニキビができてしまったらどうすればいいか、悪化して面疔になってしまった時の対処法などをお知らせします。
面疔(めんちょう)ってニキビと違うの?
まずはニキビの原因について。
ニキビは医学用語では尋常性ざ瘡といいます。
思春期になるとアンドロゲンという男性ホルモンの分泌が増えて、毛穴の近くにある皮脂腺が発達します。
皮脂腺は顔面や胸部に多く分布していて、毛穴が皮脂で詰まってしまうと皮脂を排出することができなくなり、炎症を引き起こします。
これがニキビです。
鼻ニキビができやすいのも、鼻に皮脂がたまりやすいからなんですね。
ニキビが悪化してくると、赤く腫れ上がり、痛みを伴うことがあります。
これは、毛穴に詰まった皮脂などの内容物に雑菌が繁殖して炎症が悪化した結果です。
この状態を面疔といい、黄色ブドウ球菌というばい菌が増殖して炎症が悪化しています。
つまり、ニキビは皮脂によって毛穴がふさがって炎症を起こした状態、そしてそれが悪化して細菌が増殖したものが面疔なんですね。
ニキビのリスク因子を知ってますか?
ニキビは思春期にほとんどの人が経験します。
というのも、成長期のホルモンの変動は誰にでも起こることだからです。
だからと言って防ぎようがないということはなく、さまざまなニキビのリスク因子がわかっています。
例えば牛乳の過剰摂取、血糖をあげる食事はニキビを増やすリスクがあることがわかっています。
チョコレートを食べるとニキビができると言われるのも、これが原因ですね。
その他にも、魚の低摂取や果物・野菜の低摂取と関連していることが研究でわかっています。
果物・野菜はビタミンの適切な摂取と関係しています。
また、これは当たり前のことですが、生活習慣の乱れは肌のターンオーバーに悪影響を与えますので、ニキビができやすい状態を作ってしまいます。
これらのリスクを知って、少し気をつけるだけでも、ニキビが出来にくい状態にすることはできるのです。
ニキビが出来たらどうしよう?
気をつけていても、ニキビが出来てしまうことがあります。
その場合は、そのニキビを汚い手で触らないことが第一。
指先や爪の内側には様々なばい菌がくっついています。
その手でニキビを触ったりなんかすると、ばい菌がニキビに侵入してさらに炎症を悪化させてしまうからです。
面疔はまさにそういったばい菌が増殖した結果、悪化した状態なんです。
汚い手でニキビを触らず、皮膚を清潔に保つことが大事です。
皮脂の詰まりを解消するために、1日数回低刺激性の石鹸で洗うのがよいでしょう。
部活や趣味で運動をするなら、汗をかいた後は洗顔をするように心がけましょう。
ただし、洗いすぎは厳禁。
皮膚の常在菌まで洗い流してしまうと、悪い菌が増えやすい状態になってしまうこともあります。
ニキビが悪化した時はどうすればいいの?
ニキビが悪化してくると面疔となり、ばい菌が繁殖して炎症がひどくなることは先ほど述べました。
では、そうなった場合はどうすればいいのか?
ニキビ、面疔の治し方はどんなものなのでしょうか?
ニキビはひどくなると痛みも出てきて、どうしても頻繁に手で触ってしまう悪循環に陥ってしまいます。
そうなったら、皮膚科に相談するのが一番です。
ひどくなってしまったニキビは抗生剤の内服や外用薬を使って治療する必要があります。
また自分で患部を圧迫して膿を出してしまう人がいますが、それをしてしまうと綺麗に治らず、いわゆる“あばた顔”になってしまいます。
悪化した場合は我慢せずに皮膚科を受診しましょう。
ニキビなんかでと思われるかもしれませんが、面疔は場合によっては髄膜炎などの中枢神経への感染を引き起こすこともあります。
患部が熱を持っていたり、赤く腫れ上がって痛いようなら、迷わず受診しましょうね。
その他に気をつけることは?
もちろん先ほどのリスク因子に気を付けることもそうですが、その他にビタミンB、ビタミンC、ビタミンEは皮膚を健康な状態に保つのに良いことがわかっています。
これらが豊富に含まれている食事を意識して摂ってみましょう。
また、ゆっくり休むことも大事です。
なぜならニキビの中で起こっている炎症は、免疫が弱っている時はなかなか収まりません。
疲れがたまっていたり、あまり眠れていないという時は、ニキビを悪化させることになりますので、ゆっくり休養をとりましょう。
こうやってみると、リスクをしっかり理解して、皮膚を清潔に保ち、休養をちゃんと取ることがニキビを予防することになりますね。
ぜひ、ニキビでお悩みの方は気をつけてみてください。
ニキビのことを知って、ニキビへさよならをしましょう
鼻ニキビは青春のシンボル、なんて諦めないで、ニキビのことを知っていれば自分で出来ることもあります。
悪化してしまった場合は、皮膚科で抗生剤入りの外用薬や内服薬を処方してもらいましょう。
なにより、自分で膿を出したり触りすぎたりしないこと、そして皮膚を清潔に保ち、しっかり休養を取ることが大事なことと言えそうですね。