第一三共ヘルスケアのきり傷、すり傷にすぐれた効果をあらわす殺菌消毒薬「キシロA軟膏」が全国の薬局・薬店・ドラッグストアなどで販売されています。
実際に使用した感想(効果)や配合されている成分など、「キシロA軟膏」について解説していきます。
【殺菌消毒薬】キシロA軟膏
「キシロA軟膏」はきり傷、すり傷用の「家庭の常備薬」です。
局所麻酔剤リドカイン、抗ヒスタミン剤ジフェンヒドラミン、殺菌剤セトリミドを配合しています。
油剤の基材を使用しているので、刺激が少なく、傷口を保護します。
効能・効果
きり傷、すり傷、かき傷、くつずれ、皮膚の殺菌・消毒
用法・用量
<使用方法>
1日数回、適量を患部に塗布して下さい。
<用法・用量(使用方法)に関連する注意>
- 使用法を厳守して下さい。
- 小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもとに使用させて下さい。
- 目に入らないように注意して下さい。
万一、目に入った場合には、すぐに水又はぬるま湯で洗って下さい。
なお、症状が重い場合には、眼科医の診療を受けて下さい。 - 外用にのみ使用して下さい。
- 患部やその周囲が汚れたまま使用しないで下さい。
成分・分量(100g中)・働き
セトリミド:0.5g
陽イオン界面活性剤(逆性石鹸)の一種で、化膿による悪化を防ぐ殺菌剤。
リドカイン:2g
かゆみ神経の働きを弱める、局所麻酔剤。
ジフェンヒドラミン:0.5g
かゆみを起こすヒスタミンを抑える、抗ヒスタミン剤。
添加物
パラフィン、ステアリン酸グリセリン、ソルビタン脂肪酸エステル、ワセリン
製造販売元
ジャパンメディック株式会社
販売元
第一三共ヘルスケア株式会社
リスク区分
第2類医薬品
剤型・形状
白色~微黄色の軟膏
包装単位・メーカー希望小売価格
10g/450円(税抜)
キシロA軟膏の特長
特長1
患部の痛みをはやくしずめ、かゆみ、はれをおさえます。
特長2
刺激が少ない油性基剤を使用しているので、傷口をやさしく保護します。
使用上の注意
[相談すること]
1.次の人は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談して下さい。
- 医師の治療を受けている人
- 薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人
- 患部が広範囲の人
- 深い傷やひどいやけどの人
2.使用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので、直ちに使用を中止し、製品の添付文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談して下さい。
関係部位 | 症状 |
---|---|
皮膚 | 発疹・発赤、かゆみ、はれ |
3.5~6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、製品の添付文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談して下さい。
キシロA軟膏についてのまとめ
「キシロA軟膏」は患部の痛みを早く鎮め、かゆみ、腫れを抑えるきり傷、すり傷用の「家庭の常備薬」です。
油性の基剤を使用しているので、皮膚への刺激が少なく、傷口をやさしく保護します。
きり傷やすり傷など、傷ができてしまったときに「オロナインH軟膏」を使用している方も多いと思います。
しかし、「オロナインH軟膏」の有効成分は、クロルヘキシジングルコン酸塩液(殺菌剤)のみになります。
そのため、傷が化膿しないように防ぐことはできますが、痛みやかゆみなどの症状を抑える効果には期待できません。
それに対して、「キシロA軟膏」にはリドカイン(局所麻酔成分)が配合されているので、きり傷やすり傷などによる痛みを鎮めます。
さらに、ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン薬)がつらいかゆみを抑えるので、痛みやかゆみにも効果が期待できます。
もちろん、「オロナインH軟膏」と同様に「キシロA軟膏」はセトリミド(殺菌消毒成分)が配合されていることから、傷が化膿(悪化)することを防ぎます。
ただし、値段(価格)を比較してみると、「キシロA軟膏」は10g/450円に対して、「オロナインH軟膏」は11g/300円です。
「オロナインH軟膏」の方が1g多く、値段も150円安いので、痛みやかゆみを伴わない傷であれば、「キシロA軟膏」よりもおすすめです。
少しでも痛みやかゆみがあり、それらの症状を抑えたいのであれば、値段の差もあまりないため、「キシロA軟膏」の方が適していると考えられます。
先日、仕事中に怪我をしてしまい、痛みを伴うきり傷が腕や脚にできたので、「キシロA軟膏」を使用してみました。
塗ってから30分ほどすると、傷(患部)の痛みが次第に感じにくくなり、気にならない程度まで緩和されました。
さらに、傷ができてから5日間ほど塗り続けましたが、化膿(悪化)することも一切なく、2週間もしないうちに完治しました。
ただし、きり傷やすり傷などがひどい場合、「キシロA軟膏」では症状を改善できないこともあります。
特に傷の範囲が広かったり、炎症(赤み)や化膿がひどいときは、市販薬で対処することが難しいと考えられます。
また、「キシロA軟膏」はセトリミド(殺菌剤)を配合しているので、ニキビや吹き出物などにも効果が期待できます。
ただし、アクネ菌による面皰(めんぽう:コメド)の生成を抑えたり、炎症(赤ニキビ)を鎮める成分が配合されていないことから、「ペアアクネクリームW」や「ビフナイトn」などに比べると効き目が悪いと考えられます。
そのため、軽い症状のニキビは改善できるかもしれませんが、症状が重い(悪化している)ニキビの治療には効果がほとんど期待できません。
傷やニキビ、吹き出物などに「キシロA軟膏」を使用しても症状が改善できない(悪化した)ときは、早い段階で専門医に相談して、適切な処置をするようにしましょう。